エアコンの配管 隠蔽VS露出
エアコンの配管には 「隠蔽配管」(壁や天井の内部に配管を埋め込む方法)と 「露出配管」(壁の外に配管を通す一般的な方法)があります。それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。
1. 隠蔽配管(いんぺいはいかん)
壁や天井内部にエアコンの配管を事前に施工する方法。新築やリフォーム時に行うのが一般的。
【メリット】
✅ 美観を損ねない
- 配管が外に見えないため、室内・外観ともにスッキリしたデザインになる。
- 高級感のある住宅やデザイナーズマンションなどで採用されることが多い。
✅ スペースの有効活用
- エアコンの設置位置の自由度が高まる。
- 家具の配置の邪魔にならない。
✅ 配管の劣化が少ない屋外に露出しないため、紫外線や風雨による劣化が軽減される。
- 結露のリスクも低減。
【デメリット】
❌ 初期コストが高い
- 壁や天井の中に配管を通すため、施工の手間が増える。
- その分、施工費用が高くなる。
❌ 修理や交換が困難
- 万が一、配管に不具合(ガス漏れ・詰まり)が発生すると、壁を壊して修理しなければならない可能性がある。
- 取り付けるエアコンの種類によっては、配管が合わずに流用できない場合もある。
❌ 対応できる業者が限られる
- 隠蔽配管は技術力が必要なため、施工に慣れていない業者では適切に施工できないことがある。
2. 露出配管
エアコンの設置時に、壁の外を通して配管を行う一般的な方法。
【メリット】
✅ 施工が簡単でコストが安い
- 新築時に施工する必要がなく、後から自由に設置できる。
- 施工費用が比較的安い。
✅ メンテナンスが容易
- 修理や交換がしやすく、エアコンの買い替え時もスムーズ。
- 配管のトラブルが発生しても、簡単に修理できる。
✅ エアコンの選択肢が広い
- 隠蔽配管と違い、将来的にどのメーカーのエアコンでも取り付けやすい。
【デメリット】
❌ 見た目が悪い
- 室内や屋外に配管が露出するため、デザイン的にスッキリしない。
- 配管カバーを使用しても、完全には隠せない。
❌ 配管の劣化が早い
- 外に露出するため、紫外線や雨風の影響を受けやすく、長年の使用で劣化しやすい。
- 劣化した場合は、冷媒ガス漏れや結露による水漏れのリスクがある。
3.どちらを選ぶべきか?
隠蔽配管が向いているケース
- 美観を重視したい(デザイナーズ住宅・高級マンションなど)。
- 新築時に長期的な住みやすさを考慮したい。
- エアコンの位置を自由に決めたい。
- 住宅の構造的に配管を隠した方がメリットが大きい。
- 露出配管が向いているケース
- コストを抑えたい(一般的なアパート・賃貸住宅・普通の戸建て)。
- エアコンの交換やメンテナンスを簡単にしたい。
- 将来的にエアコンの変更を考えている。