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室内物干し付きの部屋が増えている理由

建物維持・室内設備関連

池田 綾子

筆者 池田 綾子

管理営業部の池田です。オーナー様と入居者様、双方が安心してお取引できるよう、建物の維持管理から入居者様対応まで、スムーズな運営をサポートします。「空室対策」や「修繕・リフォームのご相談」などもお任せください!安心して管理をお任せいただけるよう、きめ細やかな対応を心がけています。

近年、多くの賃貸物件で室内物干し付きのお部屋が増えています。その背景には、以下のような理由があります。

共働きや単身世帯の増加

日中外出している方が多く、帰宅後に洗濯をする人が増えており、室内干しのニーズが高まっています。

防犯面の配慮
1階の部屋や女性の一人暮らしでは、洗濯物の外干しが防犯上のリスクとなるため、室内干しの需要が増加しています。

花粉・PM2.5・黄砂対策
アレルギーを持つ方が増え、花粉や大気汚染を避けるために、外干しを控える人が多くなっています。

天候に左右されない便利さ
急な雨や梅雨の時期でも、安定して洗濯物を乾かせるため、天候に左右されず快適に生活できます。

結露・乾燥対策
冬場の乾燥を防ぎつつ、適度な湿度を保つ効果もあるため、快適な室内環境づくりに役立ちます。


貸主の方へ:室内物干しの設置をおすすめします!

このようなニーズの高まりを受け、貸主様にも「室内物干し」の設置をおすすめします。

入居者満足度の向上
室内物干しがあることで、利便性の高い住まいとなり、物件の魅力がアップします。

競争力の強化
近年は室内干し対応の物件が増えており、設備を導入することで他の物件との差別化が図れます。

低コストで導入可能
天井付けの「ホスクリーン」(約5,000円~15,000円)、壁掛けタイプの「ワイヤー式物干し」(約3,000円~10,000円)など、比較的低コストで設置できる製品が多数あります。

メンテナンスの手間が少ない

固定式の物干しは耐久性が高く、屋外の物干しと違い、風雨による劣化の心配がほぼありません。

原状回復が容易
取り外し可能なタイプを選べば、賃貸物件でも安心して導入できます。


室内物干しを設置する際の注意点

⚠ 設置場所の耐荷重を確認する

天井や壁に取り付ける場合、耐荷重を超えると落下の恐れがあります。強度が十分か確認した上で設置しましょう。

⚠ 壁や天井へのダメージを防ぐ
賃貸物件では原状回復が求められるため、壁や天井に大きな穴を開ける設置方法は避け、取り外し可能なものを選ぶと安心です。

⚠ エアコンや換気扇の風の流れを考慮する
風通しが悪いと洗濯物が乾きにくく、生乾き臭の原因になります。エアコンやサーキュレーターの風が当たりやすい位置を選びましょう。

⚠ 生活動線の邪魔にならない場所に設置する
洗濯物を干すスペースが生活動線を妨げないように、使わないときに収納できるタイプを選ぶのが理想的です。

⚠ 除湿・換気対策を行う
長時間湿気がこもると、カビや結露の原因になります。定期的に窓を開けたり、除湿機や換気扇を活用して湿度をコントロールしましょう。



室内物干しの使い方とポイント

天井付けタイプ・窓枠取り付けタイプ(ホスクリーンなど)
使用しないときは竿を取り外せるため、空間をすっきり使えます。

⬇️天井付けタイプ



⬇️窓枠タイプ



ワイヤー式物干し
使いたいときにワイヤーを伸ばし、不要なときは収納できる省スペース設計。



突っ張り式物干しラック
賃貸でも壁に穴を開けず設置可能で、高さ調整も自在。



浴室乾燥機との併用

浴室に干すことで、乾燥時間を短縮し、生乾き臭を防ぐ効果も。


室内物干しの使用上の注意点

洗濯物の詰め込みすぎに注意
耐荷重を超えると、物干し器具の破損や転倒の原因になります。

風通しを確保する
洗濯物同士が密着すると乾きにくくなるため、適度な間隔を空けて干しましょう。

換気・除湿を行う
室内干しは湿気がこもりやすいため、窓を開けたり除湿機・扇風機を併用すると、カビや結露を防げます。

適した場所を選ぶ
生活スペースに影響が少なく、エアコンやサーキュレーターの風が当たりやすい場所を選ぶと、効率よく乾かせます。

賃貸物件のルールを確認
壁や天井に穴を開ける設置が禁止されている場合があるため、退去時の原状回復がしやすいタイプを選びましょう。


まとめ

室内物干しは入居者にとって便利な設備であり、貸主様にとっても低コストで導入しやすい設備です。
適切な使い方と注意点を守れば、快適に室内干しができ、物件の価値向上にもつながります。

入居者の利便性向上と物件の競争力アップのために、ぜひ室内物干しの設置をご検討ください!



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