賃貸物件の屋外スペースの使い方 〜ベランダ・バルコニー・テラス・専用庭の違いと注意点〜
賃貸物件には、「ベランダ」・「バルコニー」・「テラス」・「専用庭」などの屋外スペースがあります。それぞれに特徴や使用ルールがあり、特に「共用部分か専有部分か」を理解することが大切です。管理規約に違反すると、トラブルにつながることもあるため注意が必要です。
また、喫煙やゴミの管理、私物の放置などは、近隣とのトラブルの原因になりやすいため、ルールを守ることが重要です。
専有部分と共用部分の違い
賃貸物件では、建物の構造上、以下の2つの区分があります。
・専有部分:借主が自由に使える範囲(例:室内、玄関ドアの内側)
・共用部分:建物全体で共有する範囲(例:エントランス、廊下、エレベーター)
ただし、一部の共用部分には「専用使用権」が設定され、特定の住戸のみが使えるスペースもあります。ベランダや専用庭は、「共用部分(専用使用権付き)」となることが多く、自由に使用できるわけではないため、管理規約の確認が必要です。
各スペースの特徴と注意点
① ベランダ(共用部分・専用使用権付き)
・特徴:建物から張り出し、屋根がある。
・注意点:避難経路としての役割があり、大きな荷物や障害物を置くことは禁止される場合が多い。
② バルコニー(共用部分・専用使用権付き)
・特徴:ベランダと似ているが、屋根がない(または小さい)。
・注意点:風雨の影響を受けやすく、避難経路としての使用制限がある。
③ テラス(専有または共用)
・特徴:1階部分にある広めの屋外スペース。
・注意点:物件によって専有か共用かが異なるため、契約書で確認が必要。ウッドデッキなどの造作は管理会社の許可を取る必要がある。
④ 専用庭(共用部分・専用使用権付き)
・特徴:1階住戸専用の庭。
・注意点:借主様に庭の手入れ義務がある。植栽や造作は管理会社の許可が必要。
屋外スペースの使用時に注意すべきこと
屋外スペースを使用する際には、喫煙・ゴミの管理・私物の放置に特に気をつける必要があります。
・喫煙について
ベランダやバルコニー、専用庭などの屋外スペースでの喫煙は、煙や臭いが近隣の住戸に流れ込み、トラブルの原因になりやすいため、物件によっては禁止されていることがあります。たとえ許可されていても、時間帯や風向きに配慮し、周囲への影響を考えることが重要です。
・ゴミの管理について
屋外スペースにゴミを放置すると、悪臭や害虫の発生、カラスによる被害などにつながり、景観を損ねる原因にもなります。 ゴミの一時保管は禁止されている物件も多いため、管理規約を確認し、決められた方法で処理することが必要です。
・私物の放置について
ベランダやバルコニーなどは避難経路としての役割もあるため、自転車、大型家具、物干し以外の大きな荷物などを置くと、緊急時の避難の妨げになる可能性があります。 また、私物が強風で飛ばされ、近隣住戸に被害を与えるケースもあるため、ルールを守った利用が求められます。
まとめ
・ベランダ・バルコニーは共用部分(専用使用権付き)で、避難経路としてのルールがある。
・テラスは専有か共用か物件によるため、契約書を確認することが大切。
・専用庭は共用部分(専用使用権付き)で、借主様が管理する必要がある。
・喫煙・ゴミの管理・私物の放置は、近隣トラブルの原因になりやすいため、管理規約を守り、周囲への配慮を忘れずに。
屋外スペースを快適に使うためにも、ルールを守り、マナーを意識して生活しましょう。