トイレの詰まり予防
使用する水量の減少
節水型トイレでは、1回の洗浄に使用する水量が大幅に減少しています。従来のトイレは1回の洗浄で13L以上の水を使用していましたが、最新の節水型トイレでは約3.8L~6L程度しか使用しません。この水量の減少により、汚物やトイレットペーパーを排水管内で十分に流し切れず、詰まりの原因となることがあります。排水管の設計との相性
節水型トイレは少量の水で汚物を流すために特別な排水設計が必要です。しかし、古い物件やリフォーム物件では、従来の排水管が節水型トイレに対応していない場合があります。この場合、汚物が排水管内で留まりやすくなり、詰まりを引き起こしやすくなります。トイレットペーパーの使用量や種類
節水型トイレではトイレットペーパーの使用量や分解性が重要です。分解しにくいペーパーや大量に使用することで、排水管内で詰まりやすくなります。洗浄力の不足
節水型トイレは少ない水量で洗浄力を確保するための工夫がされていますが、実際には汚物が完全に流し切れないこともあります。特に排水路が長かったり角度が緩やかな場合、汚物が途中で溜まりやすくなります。
【詰まりを防ぐための対策】
トイレットペーパーは適量を使う
- トイレットペーパーは一度に大量に流さず、数回に分けて流す習慣をつけましょう。
- 水に溶けやすいタイプのペーパーを選ぶと安心です。
- ※少しでもトイレットペーパーを使用したら「大」で流しましょう。
- 節水型トイレは「大」でも従来に比べて水量が少ない設計です。常に「小」で流していると水流が弱いため流れきれない汚物が配管の何処かで少しずつ蓄積されていきます。「小」や、最新のトイレで見かける「エコ」は、男性の小用などトイレットペーパーを使わない場合に限ると覚えておきましょう。
流して良いもの以外を入れない
- トイレにはトイレットペーパー以外のもの(お掃除シート、ティッシュペーパー、食べ物など)は絶対に流さないよう注意してください。
※お掃除シートや使い捨てブラシは「水に溶ける」と記載されていても溶けきれない場合があります。小まめに流す
- 汚物やペーパーを一気に流すと詰まりの原因になります。特に大量に使った場合は、2回に分けて流しましょう。
詰まり防止クリーナーを活用する
- 市販の詰まり防止クリーナーを定期的に使うことで、排水管の汚れが蓄積するのを防ぎます。
異常を感じたら早めに対応する
- 流れが悪いと感じたら、すぐにラバーカップや軽い薬剤で対処するか、オーナー様や管理会社に連絡してください。放置すると悪化する可能性があります。
【トラブルが発生したときは】
- 万が一詰まってしまった場合、自力で無理に直そうとしたり勝手に業者を手配したりせず、オーナー様や管理会社、専門業者に相談することをお勧めします。
注意:自分で業者を手配すると、思ったより費用が高くなることがあり、実費負担になる場合もあります。まずは管理会社に連絡し、対応方法を確認してください。- 節水型トイレは構造が繊細な場合が多いため、強い薬剤の使用や過剰な力を加えると故障の原因になることがあります。
日常的なちょっとした工夫で、節水型トイレを快適に使い続けることができます!