台風シーズンに注意!給湯器の不具合とその原因とは?
梅雨明けから秋にかけては、台風の発生・接近が多くなる時期です。
建物やベランダの対策を気にされる方は多いですが、実は給湯器も台風の影響を受けることがあるのをご存知でしょうか?
特に、台風のあとは「お湯が出ない」「リモコンがつかない」といったお問い合わせを多くいただきます。
この記事では、台風や豪雨のあとに起こる給湯器の不具合の原因と、入居者様にできる対処法をご紹介します。
☔ よくある給湯器の不具合とその原因
◆ 雨水の侵入による停止
台風による強風や横殴りの雨で、給湯器の内部に雨水が入り込んでしまうことがあります。
その結果、内部のセンサーが異常を検知し、安全装置が作動して運転を停止するケースがあります。
この停止は、機器の故障ではなく、あくまで不完全燃焼や漏電などを防ぐための“安全な動作”です。
リモコンの画面が消えたり、エラーコードが出る場合は、まず電源プラグの抜き差し(10秒程度)でリセットをお試しください。
ただし、内部が濡れている場合は復旧しないことがあります。その場合は、無理に繰り返さず、しばらく乾燥を待つか、届く範囲をやさしく拭き取るなどして水分を取り除いてから、再度お試しください。
◆ 電源プラグがわからない場合は?
給湯器の電源プラグが見つからない、または高所で手が届かない場合は、室内の分電盤(ブレーカー)で電源の入れ直しを行う方法があります。
分電盤内に「給湯器」や「台所」などの表示があれば、そのスイッチを一度オフにして、10秒ほど待ってからオンに戻すことで、リセット操作と同じ効果が期待できます。
表示がない/どのスイッチかわからない場合は…
→ 主幹ブレーカー(すべての電気をまとめて制御している大きめのスイッチ)を一度オフにして、10秒後にオンに戻す方法でも対応可能です。
※主幹ブレーカーを操作すると、室内すべての電気が一時的に切れますので、あらかじめご注意ください。
それでも改善しない場合や、ご不安なときは無理をせず管理会社までご連絡ください。
◆ 排気口・吸気口の詰まり
落ち葉やビニールなどのゴミが強風で飛ばされ、給湯器の排気口(または吸気口)をふさいでしまうと、やはり安全装置が作動して停止します。
→ 台風後は、給湯器のまわりに異物がないか確認しましょう。
※高所や見えにくい場所は無理をせず、管理会社までご相談ください。
◆ 停電・落雷の影響
台風時の停電や落雷によって、給湯器の電源やリモコンがリセットされることがあります。
→ ブレーカーの確認と電源プラグの抜き差しで復旧する場合があります。
それでも動かない場合は、専門業者の対応が必要になることもあります。
台風前後のチェックリスト
・ベランダに飛ばされそうなものが置かれていないか
・排水口が落ち葉などで詰まっていないか
・給湯器の周囲に雨水が溜まっていないか/排気口がふさがれていないか
不具合が起きたときは
まずは以下の手順をお試しください:
1.リモコンや本体の電源確認
2.電源プラグの抜き差し(約10秒)
3.電源プラグが見つからない場合はブレーカーでOFF→10秒→ON
4.濡れていた場合は乾燥を待ってから再度試す
5.改善しない場合は管理会社へ連絡を
ご連絡の際には、リモコンの表示やエラーコード、給湯器の外観(濡れている・異物がある等)を写真で送っていただくと対応がスムーズです。
最後に
給湯器はガス・電気・水を使う複雑な設備であり、安全装置が働くのは異常を早期に察知して事故を未然に防ぐためです。
突然の停止に驚くこともあるかと思いますが、多くの場合は安全のための“正常な停止”です。
台風の多いこれからの時期、ぜひこの記事を参考にして、事前の備えと落ち着いた対応を心がけていただければ幸いです。